直近だと天皇杯町田戦の前半とJ1-29節湘南戦の60分までしか観られてないので、それプラス、それ以外で他のチームの予習としてみた鹿島の印象をざっくりと。
- GKの早川は足元、シュートストップ、DF裏のケアが安定している。彼がいるから前線はプレッシングに行きやすい気がする。
- 非保持でやりたいことは今の鹿島と浦和は近いと思うけど、浦和がハイプレスに行き切れないのはDF裏のケアをDF自身がやらないといけないことが多いからなのかなというのを早川を観ていて感じる。
- CBは関川が離脱して左にキムテヒョンが入ったけど、彼が徐々に高強度でプレーできるようになってきていて非保持で安定感が出てきているし、左利きなのでビルドアップで必ずしも左SBを近くに置かなくても前を向けるので怪我の功名感がある。
- 右SBは濃野と小池をどうするかなんだけど、濃野は基本的に保持で右外担当なので小池と前後で出た時には流れの中で前後を入れ替えわることもあるし、明確に前後を入れ替えることもある。なので、人基準で守ろうとすると徹底的にマンツーマンにしないと曖昧になる。
- 小池はめっちゃ良い。湘南戦は左に入っていたけど、左に入れば離脱する前の安西と同様に左SBと左IHを一人二役でやってくれる。右SBに入っても前が詰まった時に自分で中に運んで相手を引き付けながら逆サイドまでボールを持って行ってくれる。
- 保持では濃野が右外担当で固定なので、左SHに左外担当を置きたそう。エウベルの補強もそうだし、松村を使うことが多かったのもそれが理由だろう。小川がSBなら彼が外担当でも良いんだけど、そうなった時にビルドアップ隊のバランスが変わるので、CHには船橋、樋口のようなボールを配れる選手が左下に下りる運用もセットにする必要がある。
- ビルドアップは植田もキムテヒョンも無理せず寄せられたら蹴る。ただ後ろの早川が上手く捌けるのでビルドアップの位置が高ければ後ろに逃がしてもOKだし、小池やCHが上手くサポートして逃げるのもOK。蹴らせたいならハイプレスで窒息させる必要がある。
- ゾーン1の非保持はCBをあまり外に出さず、SBが外に出張った時にはCHが斜めに下りて埋める。これは浦和と同じ運用。CHが斜めに下りた後のバイタルエリアを埋める動きは決して早くないので、斜めに抜ける選手の代わりにバイタルエリアに顔を出す選手がいると、そこを経由して逆サイドまで持って行って振り回せるかもしれない。浦和は基本的に4-2-3-1だけど、2トップかつSHを中に絞らせて、スタートを中央密集にしてから外に分散させていくとかえって中央が使いやすくなるかも。
- プレッシングに出るかどうかはUMAがコントロールしてそう。彼がスピードの速い遅いはあれど相手の前進経路を限定するのをトリガーにして周りが動いてるように見える。保持でサイドに流れた後に非保持へ移行したらそのままSHになるけど、SHならリサイクルを押し返そうとしてどんどん前に出て行ける。保持より非保持で面倒な選手。
- 基本的には2トップから相手CBにアクションを起こす。相手が足元でボールを止めていても、そのまま止まって待つよりはゆっくりでも良いから動いて少しでも相手の前進経路を限定しようとする。逆に言うと鹿島は止まらずに少しずつでも動いてくれるので、動く相手に対してポジションを取るのが上手いサヴィオ、渡邊がボールを引き出せるとプレッシングをひっくり返せるかも。